【入学して1か月】京都大学院生命科学研究科に入って知った3つのこと【分野外から進学】

大学院

 

・京都大学生命科学研究科ってどういうところなの?

・専門外からの進学なんだけど実験についていけるか心配…

・授業の内容って難しいのかな?自分でも大丈夫?

・就活も考えてるんだけど、実験と就活の両立ってできるのかな?

 

こんな悩みと疑問を解消します!

筆者は前回の記事で自らの合格体験記を書きました。

【2024版】京都大学生命科学研究科の受験勉強とエッセンシャル細胞生物学の使い方【完全網羅】

合格通知から入学までの半年間、そして実際に入学してからGWまでの約1か月の体験から、HPでは公開されていない実際の生命科学研究科について色々と紹介させていただきたいと思います。

そのため先に京都大学生命科学研究科のHPを見ていただくと良いかと。

先に結論から言うと

「分野外からの進学でもなんとかなるし、授業もついていけるし、就活も大丈夫そう!!」

というのが今の僕の意見です(もちろん入学後1か月の暫定的なものですが…。)

ぜひ皆さんの大学院選びの参考になれば幸いです。

この記事はこんな人に特にオススメ

・京都大学生命科学研究科の進学を考えている学生
・京都大学生命科学研究科のHPに載っていない裏事情について知りたい学生

京都大学生命科学研究科に合格してからの半年間について

まずはじめに実際に合格してから入学するまでの半年間についてお話します。

ちなみに合格発表はネットで公開だったのですが、自分の受験番号をPDFファイルから探す瞬間はとてもドキドキしていたのを覚えています。

そしてその時に、他の合格者の情報も分かるのですが、受験番号の隣には自分の合格した研究室の名前も記載されていますので、「同期が何人いるのか」もこの時に分かります。

 

そしてこの時、自分は教授にお礼メールを送りました。これはなるべく早めの方がいいと思います。

その時の会話の内容をチャット形式で以下に紹介します。

 

「無事に合格することができました!ありがとうございます!」

「合格おめでとう。ぽん君と一緒に実験できるのを楽しみにしているよ」

「自分もとても楽しみにしています!ちなみになのですが、入学までに準備しておいた方がいいことや読んでおいた方がいい論文などありますでしょうか?」

「うーん。強いて言うなら僕が書いてる論文をいくつか読んでくれてたらいいかな?メールに2つ添付したから時間あるときに読んどいて~。」

 

確かこんな感じの会話だったと思います。

合格してから入学するまでの半年。自分はほとんどの時間を卒論作成と遊びに費やしていたのですが、入学してから改めて思うことは

研究テーマが与えられるまでは自分ひとりで事前の対策をすることは難しい。

ということです。

受験勉強はエッセンシャルという参考書がありましたが、合格して、研究室に配属されてしまえば、より専門的な世界が広がっています。

研究室によっては教授や研究員の人に聞けば、研究内容の基本的な内容に関する論文や専門書などが渡されるかもしれません。

そういうのがあれば、それらを使って勉強するのもいいでしょう。

「それじゃあ、そういうのが渡されなかったり、教えてもらえなかったら入学まで何をすればいいの?」

そういう方は学部の卒業論文に時間を費やしてください。

分野が似ていればそれがそのまま修士での研究に役立つのはもちろん、そうでなくても、研究の根底にある理念や信条は共通している部分が多いです。

論文作成に取り組んだ経験、特に研究に向き合う姿勢や時間管理のコツ、成果の評価方法などは、分野外からの進学だった自分も、今の修士の生活を支えていると断言できます。

 

教授にメールを送ってからは、特に入学するまでメールでやり取りすることはありませんでした。これも研究室によって違うかもしれませんが、そこまで教授に気を使わなくてもいいのかなと個人的には思っています。(人によってはとても忙しい教授もいるので不要なメールは避けるのがいい)

あと生命科学研究科から具体的な入学手続きなどが届いたのは、1月くらいだったのでかなり遅いです。気長に待ちましょう。

そこからは大学からの通知に従って入学手続きを進めれば、無事に入学できるはずです。

京都大学生命科学研究科に入学してからの1か月について

まず、4月の主な出来事について紹介したいと思います。

 

2023年度

4月4日(火) 学生証交付・生協ガイダンス

7日(金) 入学式13時~ 新入生ガイダンス15時~

10日(月) 研究開始~ 現在に至る

17日(月) 授業開始~ 現在に至る

 

かなり雑ですがこんな感じです。

ここからはジャンルに分けて皆さんに紹介したいと思います。

①授業について・・・要求単位数は少ない!英語の授業もあるがそこまで心配しなくてよし!

②研究について・・・研究室次第!雰囲気は教授の色がすっごく出る!

③就活について・・・比較的寛容な研究室が多いイメージ!結果は就活の頑張り次第!

①授業の単位数は少ないが英語メインの講義には要注意!

大学院の授業ってどんなんだろう…。英語で話されたりするのかな…。

入学する前は自分もこんな風に悩んでいましたが、まぁ確かに英語はありますが、そこまで気にすることはないのかなという感じです。

まず生命科学研究科の卒業要件は「必修1単位+選択9単位+修論作成20単位」です。

これらの詳しい情報は入学式後の新入生ガイダンスで渡される資料に掲載されています。

知っている方もいるかと思いますが、修士の卒業要件に必要な単位数は少ないです。

自分は修士1回生の前期ですべて取り切れるように履修登録をしました。

授業も特定の曜日に集中されていたり、夏休み期間の2日間で取り切ってしまったり、など、研究に支障が出ないように配慮されています。

また生命科学研究科の授業で特徴的だなと思ったのはやはり英語の授業です。

教授は全て英語で説明するし、自分の分野外の研究だし、正直言って何を言っているのか分からないことがほとんどです(笑)。

事前に資料などはアップロードされているので、それを読んでから授業に臨んでもなかなか厳しいところがあるなぁ、というのが率直な感想です。

「英語で何を言ってるのか分からなかったら単位もらえないじゃないか!!」

と思う方もいるかもしれませんが、それはおそらく大丈夫かと思います。

きちんと出席して、レポートを出して(もちろん英語)、真面目に受けていればそういうことにはならないと思います。

あと無理に英語の授業を取らなくても日本語の授業だけでも卒業要件を満たすことはできる(はず)

 

あと、結構生命科学研究科には帰国子女が多いです。

普通に英語が話せたり、帰国子女じゃなくても英語が得意な人は多い印象です。

まったくの分野外から来た人間からすると、自分って結構場違いな人間だなぁ。とその都度痛感します。

②教授の色が研究室の色!研究は分からないことだらけで当然!

これは本当に、本当に、研究室によって雰囲気が全然違う!!と言うしかありません。

教授の色がその研究室の色です。

教授が「博士まで進学して」という方針ならほぼ博士進学
教授が「修士でも博士でもどっちでもいいよ」なら修士多め

教授が「実験中は私語謹んでね」という方針なら静か
教授が「別にそういうのは好きにしたら」なら賑やか

みたいに、コアタイムから何まで、基本的には教授の方針がそのまま反映されます。

これを入学する前の研究室訪問で見抜かなくてはいけないのですが、ぶっちゃけ、「研究室に入ってから暗黙のコアタイムの存在を知った」「思ってたより静かな雰囲気だった」なんて話は同期からも聞きます。

 

「雰囲気も大事だけど、研究内容ってどうなの?やっぱり難しい?」

特に分野外から進学する人はそういう意味で心配な人も多いと思います。

これも研究室による、としか言えませんが、今のところ、まったくの分野外からの進学でも自分は何とかやっていけてます。

あとこれはアドバイスなのですが、本当に本当に分野外からの進学を考えている人は

少人数の研究室を選んだ方がいいと個人的に思います。

なぜなら、そっちの方がわからないこともすぐに聞けるから!

同期が多いと、同期に聞けるという安心感もありますが、同期よりも先輩、先輩よりもポスドク、という感じで長く研究室に在籍している人に聞いた方が正答率が違います。

「〇〇さん!ここってなんでしたっけ?」

「(こいつまたか…)」

ときっと思われていることかと思いますが、それでもズブの素人は分からないことだらけなのです。自分の研究室はめちゃくちゃ人が少ないので研究員の方を常に一人占めして質問しまくっています。

分からないことだらけなので、とにかく質問して、メモして、の繰り返しです。

それを笑って許してくれる研究員、雰囲気の良い教授、研究室訪問の時、教授の人柄で選んで本当に良かったなと思っています。

③就活は全体的に寛容な雰囲気!頑張った分だけ見返りがある!

「研究が忙しかったら就活もまともにできないんじゃなの?両立って大丈夫?」

結論。研究室次第!!

そう言ってしまえばおしまいなのですが、これも研究室によってマチマチなのではないかなと思っています。

例えば博士を前提にしている研究室だったら就活にはそこまで寛容じゃなかったり。

培養系の研究室だったら土日もちょっとは顔を出さなくてはいけないので、長期間のインターンは困難だったり。

など研究室の雰囲気や研究内容によって制約を受けるのは仕方ないこと。

ですが、生命科学研究科は外部からの進学者も多いので、就活にも比較的寛容な印象を受けます。

就職先も大手食品メーカーや化粧品メーカーが多い様子。

どこに就職するかは自分の就活の頑張り次第だと思いますが頑張れ頑張った分だけ、生命科学研究科は背中を教えてくれる、そんな場所だと感じています。

最後に

いかがだったでしょうか?

まったくの分野外から来た人間でもこの一か月やっていけたのは

①わからないことはとにかく質問する
②わからないことを恥ずかしいを思わない
③常に笑顔で明るく元気よく

を意識したおかげだと思っています。

もし分野外からの進学を考えている人で研究についていけるか不安な人も、上記の3つを守れば最初のうちは絶対に大丈夫です!

これまで出会った同期の中でも、自分が一番の分野外の人間でした!
そんな僕が今日までやってこれているのですから、きっと皆さんでも大丈夫です!

もし生命科学研究科に入学した暁には、きっと充実した研究生活が待っていることを保証します。

 

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