【完全網羅】生物未履修の教育学部が京都大学生命科学研究科に外部入試で合格するまでの半年間!

大学院

・生物系の大学院受験のスケジュールってどんな感じなの?

・学部で勉強してることと全然違う大学院の受験。今からでも間に合うのかな?

・大学院の候補が多すぎて、どこに行ったらいいのか分からない

 

こんな悩みと疑問を解消します!

筆者はタイトルにも書いてある通り

①高校では化学と物理専攻。生物は基礎レベルで終了。
②大学では教育学部に所属。専攻は天文教育。

というレベルから京都大学生命科学研究科に無事現役合格することができました。

受験期は周りに僕のような進路を歩む友人はおらず、完全に独学で大学院選びから参考書選びまで行っていました。

同じように悩む人の助けになればいいな!と思い、受験期のスケジュールを中心に、エッセンシャルを使った勉強法や研究室訪問の記録を紹介したいと思います!

この記事はこんな人に特にオススメ

・生物系。特にエッセンシャル細胞生物学を用いて勉強する予定の学部生。
・具体的にどういうスケジュールで勉強を進めたのかを知りたい。

大学3回生10月~大学4回生8月までのスケジュール

これが僕の大学院合格までのスケジュールです。

以降の内容はこのスケジュールをもとにして、いくつかの重要なポイントを解説させてもらいたいと思います。

大学3回生10月上旬ー大学院受験を決意する。

12月中旬ー1度目の研究室訪問

1月上旬ーエッセンシャル購入、スキャンピーでPDF化

2月上旬ーエッセンシャル1週目突入

3月下旬ーエッセンシャル1週目終了

大学4回生4月上旬ー京都大学生命科学研究科合同説明会に参加 ←本格的に勉強開始

中旬ーエッセンシャル穴埋め問題作成開始

5月下旬ー京都大学生命科学研究科過去問を解く ←あまりの難しさに絶望

6月上旬ー足りなかった知識をありとあらゆる方法で補う

7月上旬ー京都大学生命科学研究科過去問リベンジ


8月上旬ー受験本番

8月下旬ー合格発表

結論:生物未履修からでも京都大学大学院は合格はできる!そう考える3つの事実!

自分は大学3回生10月上旬に大学院受験を決意しました。

先に結論から話すと、意外と外部の大学院に合格するのは比較的簡単です。

なぜ簡単なのか、その理由を3つ紹介します。

①勉強範囲は専門的な内容にはなるが、科目数が学部受験より極端に少ない。

普通、大学受験といえばセンター試験7科目+二次試験3科目=合計10科目

くらいが標準かと思います。

しかし、大学院受験はその種類にもよりますが理系の場合

①英語試験(TOEIC or TOEFL の事前スコア提出も可)

②共通科目

③研究室が独自に設定する科目

④面接

くらいがほとんどです。しかも②と③は範囲がほとんど同じであり、英語のスコアを事前に提出さえしておけば当日の試験は1科目だけということもザラにあります。

ちなみに僕が受けた生命科学研究科はまさにそのパターンで、当日の試験科目はエッセンシャル細胞生物学を対象とした生物学と研究室が独自に設定する問題(ほぼ対策の必要なし)の2つだけでした。

②受験者数が少ないので倍率は高くても2倍。多くは1倍。

2023年度 京都大学生命科学研究科の実質倍率は1.47倍

大学院の倍率はかなり低いです。

というのも、
大学は「入るのは難しいが、出るのは簡単」
大学院は「入るのは簡単だが、出るのが難しい」

と言われてるほどですから、入学自体はそこまで難しくありません。

これでも高い方なので、一般的な大学院であれば定員割れしており、ほぼ1倍というところも多くあります。

卒業できるかはこれまた本人の努力次第ですが、ゼミの先生にも何度も念押しされたので言葉を1つ、「理系の大学院は甘く見ない方がいい」

 

追記(2023/5/6)

高次生命科学研究科は合格率を見てわかる通り、結構な確率で落ちます。

内部進学が24名おり、彼らは全員合格しています。

単純に統合12名・高次12名だとすると、高次の外部進学の合格者数は36名。

出願者数は76名なので、高次の倍率は【76/36=2.1倍】となります。

実際、入学してからも高次の教授から

「僕は欲しかった子だったんだけど、大学側の足切り(一次試験【エッセンシャルの範囲+英語試験】で落とされちゃった子もいるんだよね」

と話を聞いたこともあります。

もし高次の研究室を目指している学生は、その点も留意しておいた方がいいでしょう。

③すごく実績もある大学院なのに名が知れ渡っていない大学院が多い。

たとえば、奈良先端科学技術大学院大学

「そんな大学院大学聞いたことないぞ?」

と思ったそこのあなた。実は、ここかなりコスパがいいです。(田舎だがそんなことは気にしない)

勉強範囲も、Essential細胞生物学だけで大丈夫です。

TOEICも出せますし、噂によると650点でかなりいいほうらしいです。

他にも、きちんと調べれば沢山出てきます。ポイントは就職実績や共同研究の規模で調べること。名が知られていないばかりにかなーりの穴場がゴロゴロ転がっているので、そこに飛び込むことも出来ます。

研究室訪問で自分が最も大事にした、たった1つのポイントとその確認方法

大学三回生の12月中旬、大学院進学を決めた1か月半後に研究室訪問を行いました。

研究室訪問とは、大学院や大学進学後に入る研究室の享受や諸先輩と訪問し、事前に大学や研究室を見学すること
(引用元 卒業論文の書き方完全ガイド

簡単に言うと、事前に訪問し色々とお話を聞くわけです。

では僕はどうだったのかという話をします。

個人的に特に重要視したのは「教授が僕の好きなタイプかどうか」という点です。

なぜなら、大学院の研究室では基本的に教授との連携が不可欠になるからです。研究自体は学生1人でしますが、何か分からないことがあったり、質問があればたいていは教授に聞くことになります。

また就活の時期も重なると、教授がそれを寛容してくれるタイプなのか、それとも研究優先なタイプなのかも大事になってきます。

結局、普段からコミュニケーションを取ることで仲を深めることができればこれらの問題は解決することが出来ます。

確認する方法は簡単で、教授の研究室のHPを訪問し

・ゼミ生との写真はあるか ←ゼミ生と仲が良いのは居心地の良さと直結する

・OBがゼミに覗きに来ているか ←それだけ居心地が良いってことや

・「受験希望者へ」という専用ページの文章はどうか ←そもそも無い研究室もあります

を見れば大体分かります。

将来のゼミ生。研究室選びに迷っている学部生。の目線に立って、すごく優しい言葉で書いているHPも沢山あります。

でも残念ながら、ゼミ生との写真だけでは僕の好きなタイプかどうかは判断できませんでした。

僕はとにかく喋るのが好きな教授の研究室に行きたかった。

そんなものブログを見ても分かりません。

なので、とりあえず人が好さそうで、研究内容も興味があって、ブログの印象が良かった研究室に訪問することにしました。

ちなみにその研究室の「受験希望者へ」の欄には以下のような文章が書かれていました。(原文そのままではありません)

教授ブログより

研究室とは、自分の将来が決まる大学院の生活を送る場所ですから、しっかりと見てから選ぶことが重要です。何処のラボでもHPで大体の研究内容はわかりますが、ぱっと読んで、良いことしか書いていないのがふつうです。私のところもそうかも知れません。沢山の研究室を見て、「卒業生の進路はどうなっているのか」「論文はここ数年以内にきちんと執筆されているか」「自分に合っているかどうか」「卒業生がどのようになっているか」「最近に論文がきちんと生産されているか」「科研費などの研究費があるか」をよく調べ比較した上で、研究室を選ぶことが大事です。受験希望者は個別でメール相談受付ていますので、下記のメールアドレスからお願いします。

「この研究室だったら教授の人も良さそうだし、話だけでもお試しで聞いてみようかな」

と思い立ち、ひとまずこの研究室に訪問させていただこうと考えました。

結局、この研究室は選ばなかったのですが、今から思い返すと1回目の研究室訪問先がここで良かったな~。と強くつよく感じます。

高い参考書に手を出せないあなたへ。安く買うにはメルカリを使うべし

前回の研究室訪問を経て、とりあえず自分は生物系の大学院に進学しようと思うようになりました。

そのためには参考書を買わなければいけない。もちろん生物系の参考書と言っても沢山種類があるのですが

大学生物=エッセンシャル細胞生物学

というくらい、一番無難なテキストが、このエッセンシャル細胞生物学です。

しかし参考書は値段が高い。

 

そこで僕がおすすめするのはフリマアプリのメルカリを活用することです。

なぜなら、定価で買うと8800円ほどするところがメルカリだと半額以下で取引されているから。

もちろんこれ以外にも多くの参考書はメルカリで格安販売されています。後半でも説明しますが、正直エッセンシャルだけでは勉強が不安になり、他の参考書に手を出すこともあるかと思います。

ですから、高い参考書を買うときはこの方法をぜひ活用してみてください!

分厚い参考書を効率的に活用するために僕が実践した3つのこと

「大学院受験用に参考書を手に入れたのはいいけど、こんな分厚い本どこから手をつけたらいいか分からないよ」

そう思う方も大勢いるのではないでしょうか?

そんな方のために自分が実践した方法を3つ紹介したいと思います。

①分厚い参考書を楽々持ち運びするためのPDF化を業務委託する

無事に家に届いたエッセンシャル。でもこれがまたデカくてびっくりしました。

エッセンシャル細胞生物学は総ページ数が800ページほどあり、普段使いするときにこれを持ち運びするのは流石に骨が折れます。

そこで僕はスキャンピーというサイトでPDF化しました。

スキャンピーとは

1冊80円から本や書類のスキャン代行(電子化)サービス。

1.お手持ちの書籍を裁断&スキャン代行しPDF化(電子化)

2.Amazonなど、オンライン書店で購入される書籍を直接PDF化(電子化)

3.書類・名刺・ハガキのPDF化(電子化)

といった具合に書籍のデータ化サービスを提供してくれる会社です。

自分はこのサービスを利用して「約800ページのフルカラースキャン+OCR処理」に送料を合わせて1300円ほどでPDF化してもらいました。

予約注文から納品まで最短でも約10日はかかるかと思います。

自分は1つずつ調べながら行ったので、正月明けから20日ほどかかってしまい1月はエッセンシャル購入とPDF化で終了してしまいました。

個人的にはPDF化した方がページの複製も書き込みもコピペも自由自在だったので正解だったなと思っています。

具体的にPDF化したエッセンシャル細胞生物学をどのように活用したのかは、この章の後半に紹介したいと思います。

②これはやってはいけない!エッセンシャル細胞生物学のダメな使い方!

自分は2月に入ってから本格的にエッセンシャル細胞生物学に手をつけ始めました。

なるべく1周目に覚えようと考えていた僕は、読んだ内容をExcelにまとめながら読み進めることにしました。

ページ数 | 内容(ほぼコピペ) | 画像 | 感想 | 日付

結果的に時間はかかりましたが、この読み方を使って2月17日~3月28日まで、計40日かけて実質600ページほどあったエッセンシャルを読み終えることに成功しました。

ですが、この方法にはメリットもあるものの大きなデメリットがあったと感じました。

最後のまとめには「1023行 725ページ目」 と書いてありました。

メリット・デメリット・課題

メリット
・文字を起こしながら読み進めるので、どこまで読んだっけ状態にならない。
・1枚のExcelシートに内容がまとめられていくので「勉強してる感」がでるし、ざっくり書いてある内容が全ページに渡って知ることができる。最後まで終わった時の達成感もすごい。
・ぼーっと作業できるので、そこまで苦じゃない。

デメリット
・ぼーっと作業するがゆえの、結局そこまで頭に入っていない。
・僕のまとめ方だとマーカー引きなどしていなかったのでどこが大事なのかあまり分からず、実用性はない。実際に一度も完成してから見返していない。

課題
ゲーム感覚で楽しく読み進めることができるし、単純作業が好きな人には向いていると思った。だが、効率の面でいうともっと工夫の余地はあったと思うし、なにより40日かけた割には・・・という感じの効果しかなかったので、文章のコピペまとめはあまり費用対効果は良くないと思われる。

以上の体験から、これだけはやってはいけないと思う勉強法の1つが「始まりから終わりまで記録を付けながら読む」ことだと僕は思います。

「でもとりあえず参考書ってそういう風にするしかなくない?」

そう思われる方もいるかと思います。

もちろん、頭から順番に読み進めることはとても重要ですし、とりあえず最初はそうすることがベストであることに異論はありません。

ただ、それに無駄に時間をかけることだけはしないでください。1周目で覚えようなんて思わずに最低2週間で読み切る。これだけ守ってください。

なぜなら、だらだらと時間をかけても結局なにも頭に入っていないからです。

もし似たような作業をどうしてもしたいのであれば

・文字数制限をつけてまとめる。

・重要キーワードとその意味を別シートにまとめる。

など何か作業を一通り終わったときに使い勝手の良いものが手元に残るような工夫をすることをオススメします。

③そして辿り着いた結論!WordとGoodNotes5を併用した最強勉強術!

エッセンシャルをとりあえず1周読んで、頭に内容を叩き込んだら次のステップです。

それは〈Wordを使った穴埋め問題の作成〉×〈GoodNotes5を使った書き込み学習〉です!

その作成手順を紹介します。

Wordを使った穴埋め問題作成のおおまかな流れ

穴埋め問題作成の手順
  1. PDF化したエッセンシャル細胞生物学のテキストから、問題にしたい部分の文章をコピー&ペーストしてWordに張り付ける。同時に参考になる画像も張り付ける。
  2. 分量を調節しながら、自分が問題にしたい部分を「かっこ()」で囲う。この時に見やすいように全体のバランスを整える。
  3. 問題用と解答用で各章に対して作成する。

この方法のメリットは大きく3つあります。

1つ目:問題を作っている間にどの単語が重要なのかを常に意識することができ、問題を作成している間はもちろん、問題を作成し終わっても復習がしやすかった点

2つ目:穴埋め問題形式なので、すき間時間の勉強にも役立った点

3つ目:どんどんと問題が増えていく感覚が嬉しくて、全く苦に感じることなく勉強に向き合うことができた点

GoodNotes5を使った書き込み学習

ですが、このWordを使った勉強法だけでは合格できなかったと思います。

自分はここから更にiPadの「GoodNotes 5」というデジタルノートアプリを併用して、穴埋め問題をどんどんと改訂しながら勉強していくことにしました。

結果的にこの勉強法こそが!
自分が生物未履修から合格できた一番の理由だと確信しています!

GoodNotes5を使った書き込み学習の流れ
  1. 仮完成したWord問題集をiPad「GoodNotes 5」内で取り込む。
  2. 問題を解き、間違えたところにマーカーを引く。(マーカーの色で間違いの頻度を確認)
  3. 受験本番まで、穴埋め問題を増やしたり、余白部分に情報を書き足して行く。

図のように気になった部分にどんどんと手描きで文字を足していきます。もちろん画像を入れたことも多々ありました!

また、問題だけではなくて解答も同じように手描きを加えています!こちらは新しい穴埋め問題を追加したときに主に書き込んでいました。

この方法の最も良かったところはGoodNotes 5を使いながら、問題集を解くたびに新たな情報を描き加え続けられたところだったと思います。

デジタルノートならページの並び替えやページ数の増減も自由自在!
ネットから拾ってきた参考画像のコピペはもちろん、手書きの文字の並べ替えも楽々!

など、とにかくストレスフリーでどんどんと新しい知識をノートに書き込み、インプットすることができました。

またキレイにノートを作れた時はそれだけでモチベーションが上がり、継続的に勉強を続けられたことも大きなメリットだったのではないかと思います。

【実例】大学院過去問はいつ解くべきなのか?自分が思うベストのタイミングとその時々の勉強法3選!

結論から言わせてもらうと過去問を解くタイミングは複数回あると思います。

なぜなら、その段階ごとに目的が異なるからです。

1回目「参考書を1周した後」
→2週目以降にどの範囲に絞って勉強すればいいのか大まかな目星を立てるため

2回目「満足いくまで参考書をやり込んだ後」
→参考書だけでは正解できなかった範囲をどうやって正解するか作戦を立てるため

3回目~「自分が立てた対策を試した後」
→対策の方向性が合っているか、他に良い方法があるかどうか試行錯誤するため

1回目 参考書を1周した後

自分は1度、エッセンシャルを読んでもいない2月の段階でパッと目を通していました。

しかし、問題が難しすぎて傾向の把握どころじゃありませんでした…。

とりあえず参考書を1周はしてからじゃないと過去問に目を通してもあまり効果がありません。むしろ参考書を1周してからの方が分かることが多くあるかと思います。

ひとまずは参考書を1周してから過去問を解いてみましょう。

2回目 満足いくまで参考書をやり込んだ後

満足に参考書をやり込んだ6月頃。2回目の過去問にチャレンジしました。

結果から言うと、ほとんど解くことが出来ませんでした。しかし、知識問題ならある程度解けたのでその部分は自信に繋げることが出来ました。

やはり問題に正解することは大きな自信につながります。

一方、記述問題はどれもサッパリ。この時ばかりはかなり落ち込んだことを覚えています。なんなら、エッセンシャルで聞いたこともない話がたくさん出てきて、自信を失いました。

京都大学生命科学研究科の過去問は純粋な穴埋め問題もありますが思考問題や実験考察問題が8割程度を占めています。

そうした問題はエッセンシャルの知識を基盤にして、問題文で新たに与えられた情報から答えを導き出さなければいけないので、傾向などあってないようなものです。

以下に受験当時に自分が調べた大まかなエッセンシャル対応の出題傾向を載せておきます。

〇は1回、◎は2回以上出題されたことがある

自分が受けたR4年度のデータは載っていませんが、年々、エッセンシャルを勉強し、知識を知っているだけでは対応できない問題が多くなってきている感覚です…。

必死にエッセンシャルで勉強して、それでやっと基礎が終了したレベルです。

合格にはまだ足りない!

でも、大学で進められた参考書は穴が空くほど読んだ。どうやって足りない知識を補うのか。

3回目 自分が立てた対策を試した後

エッセンシャルだけでは足りないと感じた僕は、他の参考書や様々なWebページと併用して対策を行うことにしました。

こちらは箇条書きでそれぞれの要点をまとめさせていただきます。

①エッセンシャル章末問題(オススメ度★★★)

記述問題に耐性ができた。これまで学んだ知識が点と点でつながるように、知識に深みが出た気がした。問題は基本的に考えてもサッパリ分からないものがほとんどなので諦めて早い段階で解答を見ることをオススメする。

②大阪大学理学研究科生物科学専攻過去問(オススメ度★★★)

大問1の穴埋め問題だけ解いた。ほとんどエッセンシャルに対応した基礎基本の穴埋め問題ばかりが出題されていたので復習に最適。また、たまにエッセンシャルでは出てこなかった問題もあったので、そういう意味では+αにも最適。

③生化学・分子生物学演習 第二版(オススメ度★★)

『生物学 問題集 おすすめ』で検索すると必ず上位にヒットする問題集。解説はほとんどなかったが、穴埋め問題~記述問題まで幅広く出題されていた。少し院試対策としてはオーバーなようにも感じられた。また、珍しく実験考察問題も少し含まれていた。

④基礎分子生物学 第五版(オススメ度★)

『生物学 参考書 おすすめ』で検索するとヒットする参考書。こちらは参考書はエッセンシャルの範囲よりさらに詳しい語句などを紹介してくれているが、読み物として分かりづらく、個人的には読んでいて退屈だったのであまりオススメはしない。

⑤生物[生物基礎・生物]標準問題精講 (オススメ度★)

「もしかしたら自分は高校生物を履修していないから問題が解けないのでは?」と思い、購入した高校生物用の問題集。エッセンシャルの範囲に重なるように使ったが、院試にはそこまで役に立ったように思えなかった。でも、意外と基礎で分からないところがあったりしたので、大学一・二回生の段階で時間がある時に読んでおくといいかも。

⑥生物[生物基礎・生物]思考力問題精講(オススメ度★★)

同じく、高校生物用の問題集。だが、こちらは全ての問題が考察問題で構成されており、院試範囲に絞って勉強すれば、10数ページと少なくなってしまうが、読むだけでも価値があると思う。思考問題に初めて取り組む方で、まずは高校レベルで肩慣らししたいという方にオススメ。

⑦大森徹の生物 遺伝問題の解法(オススメ度★★)

エッセンシャルでは19章に遺伝に関する話があるが、かなり基本的な話(分離の法則・優性の法則など)だけで終わっており、情報量としてはかなり少ない。そこで遺伝の演習問題に特化するために購入した。結果は確かに遺伝問題ばかりを厳選しているので、良い対策になった。が、遺伝のためだけに時間を割くのはあまり費用対効果がよくないと思うので、時間がある時でいいかと。

NS遺伝子研究所 webページ(オススメ度★★★★)

京都大学生命科学研究科の出題メインは「セントラルドグマとテクノロジー」である。それらをかなり分かりやすい表現で、丁寧に解説してくれているWebサイト。このWebに書いてあることをまとめるだけでも賢い人なら合格点ラインに乗っかるのでは…?と思うくらい、すごくお世話になったサイト。

Bio-Science~生化学・分子生物学・栄養学などの『わかりやすい』まとめサイト~ webページ(オススメ度★★★★)

こちらは解糖系・電子伝達系をどこよりも詳しく解説してくれているサイト。エッセンシャルだけではただただ覚えるしかなかった解糖系・電子伝達系の流れを理屈に沿って学ぶことができ知識を深めることができた。さらに実験手法に関する解説も幅広く、このサイトのおかげでテスト本番で「こんな実験手法聞いたことない!」ということはなかった。(問題が解けたかは別)

最後の追い込み。過去問はあくまで過去問に過ぎないということ

とにかく自分を落ち着けるため。様々な参考書を使いながら勉強しました。

それから改めて京都大学の過去問のチャレンジしました。

結果は、少しだけ解けるようになっていました。

でも、ホントに少しだけ。どれくらいかというと、記述問題が1問くらい完答できるようになったかな?程度です。

ただ、不思議と前回解いた時ほどの焦りは自分の中から消えていました。

「これだけやって、これくらいしか分からないんだったら、おそらく皆解けていないのだろう。」

今の僕の実力だとこの辺りが一つのゴールなのかなと切り替えられるようになっていました。

あとは受験本番までにこれまでに習った知識を忘れないように繰り返し復習し、残りの1か月を過ごしました。

まとめ

今回の記事では、自分の体験談をもとにどんな風に大学院合格に向けて勉強したのかを中心に、おおまかな全体的なスケジュールを説明しました。

自分がかなり受験期に同じように大学院を目指す友人が少なく、苦しい思いをしたので、この記事を読んで、1人でも元気がもらえればと願っています!

受験に関することや記事に関することなど、なにか質問などあれば、気軽にコメントやツイッターのDMに相談してくれればと思います!

それでは!

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6 件のコメント

  • 京都大学生命科学研究科を今年受験しようと考えている者です。
    TOEICのスコア提出が必要かと思いますが、何点で出したか教えていただけますでしょうか。

    • コメントありがとうございます!
      自分は815点で提出しましたが、僕の友人には600点後半で出願し合格した人もいましたのでかなり足切りの線引きは甘く設定されているように感じました。

      またすでにご存じかも知れませんがいくつか補足説明させていただくと、生命科学研究科は一次試験にて「英語(TOEICで代用)」+「共通テスト」+「研究室が独自に設定するテスト」を行います。事前面談の際にこれらの点数配分について話を伺ったところ、『「英語(TOEICで代用)」+「共通テスト」の2つは、大学側が設定する足切りラインを超えているかどうかを判断するためのものであり、良く言えば点数さえ超えていれば、あとは「研究室が独自に設定するテスト」と二次試験の面接で教授が独断で合格者を決めることができるし、悪く言えばその足切りのラインを超えていなければ教授がどれだけ下駄を履かせようとしても効果がないから、せめて足切りラインは超えるように頑張ってね』とおっしゃられました。その点も加味して、TOEICは足切りに過ぎないので、あまり気合を入れて勉強しても費用対効果が悪い、と判断できるかと思います。

      また何か分からないことがあれば気軽にコメントください!

  • 大切な受験心得を共有してくださり、本当にありがとうございました。
    研究室が独自に設定する問題について、本当に準備が必要ないということでしょうか。一般的に、その科目はどのような問題で構成されていますか。

    • コメントありがとうございます!こちらこそ自分が経験したことが誰かの役に立っているのであれば幸いです!

      >研究室が独自に設定する問題について、本当に準備が必要ないということでしょうか。
      こちらに関しては最低限その研究室が今どのような研究をしているのかは把握しておかなければならないと思います。そう考える根拠は大学院の試験の目的と関係があります。
      まずそれぞれの試験の目的は以下のようになっていると考えます。

      英語試験・・・基礎的な英語力が身についているか
      一次試験・・・基礎的な知識が身についているか
      二次試験+面接・・・研究室側が求める人材に適した能力を有しているか

      二次試験と面接はそれぞれ別日に設定されていますが、教授曰く、一次試験と英語の結果は「大学側の判断基準」で二次試験と面接は「研究室側の判断基準」になっているそうです。大学側としては京都大学院にふさわしい学力を有しているかどうかが重要であり、研究室側としては、これから最低二年間は一緒に研究する仲間としての能力(一定のコミュニケーション力、研究内容に対する興味関心、与えられた情報から自身で仮説を立て、それを検証し、結果まで導く力など)が備わっているかを筆記試験と面接で見抜く必要があります。残念ながら、それが一体どのような能力なのかは研究室によって本当にバラバラなので分かりません。ただ、少なくとも、うちの研究室のことを好きでない人とは一緒に研究したいと思ってくれないでしょう。なので、最低限のラブコールとして研究室のこれまでの研究結果を調べたり、どのような研究をこれからしていく予定なのかを調べたり、といったことは必要なのかと思います。

      >一般的に、その科目はどのような問題で構成されていますか。
      私の場合「実験計画を書け」というような内容の問題でした。こちらも研究室によって出題される問題にはかなり幅があると思います。私が聞いた話では英語の試験だったという所もあればゴリゴリの知識問題だった、という所もあります。研究室訪問に行くことで教授・先輩から過去問の話を聞き、その対策をする。というのが最も効果的な方法かと思います。

  • とてもとても貴重でためになるアドバイスばかりです!ありがとうございます✨

    現在3回生で、8月、9月辺りから早めに対策を始めたいのですが、どのような勉強方法を取ればいいでしょうか。範囲が広くて何から始めたらいいか…といった状態です。

    曖昧な質問で申し訳無いのですが、よろしくお願い致します!

    • コメントありがとうございます!加えて返信が遅くなってしまい申し訳ございません…。
      現在3回生でこの時期からの勉強スタートということで、taiさん自身の意欲がひしひしと伝わってきます。
      勉強方法についてはtaiさんの現在の立ち位置によって大きく異なるかと思うのですが、おそらく僕と同じほぼ未履修のゼロベースのスタートだと仮定してお話させていただきます。
      生命科学研究科に進学されるのであれば、一次試験対策として「TOEIC」「エッセンシャル細胞生物学」の2つが真っ先に勉強の候補として挙げられます。もしまだTOEICのスコアを持っていないということであれば何よりも優先してTOEICの勉強をしてください。TOEICの勉強法についてはネットを調べると沢山でてくるかと思いますのでtaiさんに合った勉強法を探すのが良いかと思います。もしTOEICですでに一定のスコアをお持ちであれば、エッセンシャル細胞生物学(最新版でなくても構いません)を購入し、それを読むところから勉強を始めてください。初学者でも意外と読めます。ですが中には頭が「?」になるような部分もあるかと思いますので、その当たりはネットで調べながら知識を保管して学習を進めてください。

      またここからは質問に対する解答ではないのですが、個人的にはそこまで焦らずにじっくりと自身のキャリアを考える時間を設け、3回生の1月頃~勉強をスタートしても充分かと思います。生命系の大学院は就職に弱いです…。実際、京都大学生命科学研究科は学校推薦の企業枠はかなり少なく、それでいて就職する際はどうしてもバイオ以外の選択肢を選ぶことも多くなり、面接官には「なぜバイオ系なのに我が社を目指そうと思ったの?」と当然のように聞かれるかと思います。それだったら工学系や情報系, 機械系の方が圧倒的に就職に強いです。taiさん自身のキャリアを明確にした上でそれでも生命系に進学したいという決意が固まった際はぜひ受験勉強頑張ってください!

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